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ユニークな福利厚生135選!実際の導入企業84社と合わせて徹底紹介

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就活や転職活動を進めるうえで、どんな基準で企業を選んでいますか?給与や仕事内容、勤務地などはもちろん大事ですが、意外と見落とされがちなのが「福利厚生」です。特に最近は、従来の手当や保険といった基本的な内容だけでなく、企業独自の“ユニークな福利厚生”を導入している会社が増えてきました。

たとえば「失恋休暇」「猫同伴出勤」「サイコロ給」など、一見するとちょっと変わった制度が話題になっていますが、実はこれらの制度には明確な意図があります。社員のモチベーションを高めたり、社内のコミュニケーションを円滑にしたり、ひいては採用ブランディングの一環として活用されているのです。

本記事では、そんなユニークな福利厚生135個とそれらを導入している企業84社を紹介します。ただ面白い制度を羅列するだけではなく、それぞれの背景や目的もあわせて解説することで、「この会社、なんかいいかも」と思える新しい視点をお届けします。

福利厚生がユニークな理由と導入する企業の狙い

従来型福利厚生との違い

かつての福利厚生といえば、住宅手当や通勤手当、健康診断、育児休暇といった「生活支援」を目的としたものが中心でした。どの企業もほぼ同じような内容で、いわば“あって当たり前”のものとして認識されてきたのです。

しかし現在では、企業ごとに個性あふれる福利厚生を導入する動きが広がっています。たとえば「昼寝制度」や「副業支援」「恋愛応援休暇」など、一見すると奇抜に見える制度も少なくありません。こうした制度は、単なる支援ではなく、「従業員のモチベーションアップ」や「価値観への共感」まで意識されたものです。

この違いを端的に言えば、受動的な支援から能動的な共感・動機付けへと、福利厚生の目的がシフトしているということ。企業が「選ばれる立場」として、求職者の心を掴みにいくための工夫が現れているのです。

若手・学生に響く制度設計とは

ユニークな福利厚生の多くは、若手社員や学生の関心を引くような設計になっています。その理由は明確で、採用市場ではミレニアル世代やZ世代の価値観が主流になっているからです。

たとえば「推し活休暇」や「誕生日にバースデーケーキ支給」といった制度は、SNSで話題にしやすく、プライベートを大切にしたい若者世代にとって魅力的です。また「副業解禁」や「10%ルール(業務時間の一部を自分の学習に使える)」などは、自分のスキルやキャリアに積極的な学生・若手社員に刺さりやすい設計です。

つまり、ユニークな福利厚生は単なる面白さだけでなく、世代ごとの価値観にマッチさせるための戦略的要素を多く含んでいるのです。

採用ブランディングとしての効果

ユニークな福利厚生が話題になることで、企業の知名度やイメージが向上するという副次的効果も見逃せません。たとえば「カヤックのサイコロ給」や「ジークレストの推しメン休暇」などは、制度そのものがメディアやSNSでバズり、多くの人の目に触れました。

このように、他社にない独自の制度を設けることで、「なんだか面白そうな会社だな」と認知されることが増えています。特に中小企業やベンチャー企業は、大手と比べて知名度で劣る分、福利厚生を通じて自社のカラーを伝えられるのは大きなメリットです。

また、入社後のミスマッチを防ぐためにも、企業文化を福利厚生を通して発信するのは非常に有効です。実際に、ユニークな制度に惹かれて応募した学生が「社風と自分が合いそう」と感じて入社を決めるケースも増えています。

企業別に見るユニークな福利厚生84選【一覧】

企業名福利厚生内容
株式会社中西製作所給食費補助制度社員の昼食代を会社が補助する日本初の制度
入学祝金制度社員の子どもの入学時に祝い金を支給
ChatWork株式会社ゴーホーム制度実家への帰省費用を補助
ゴーグローバル制度海外旅行の費用を会社が補助
飲み会支援制度社員同士の飲み会費用を補助
ランチ代支援制度他部署交流を目的としたランチ費用を補助
バースデー制度誕生日に会社が食事代を支給
CROOZ株式会社復職チケットCROOZ号乗船往復チケット(退職者がいつでも戻れる復帰チケット)を発行
アニバーサリー休暇年に1度自分だけの記念日に休暇を取得可能
株式会社Cygames健康サポート制度予防接種やマッサージ室の利用を会社がサポート
子供手当子供を扶養する社員へ手当を支給
株式会社Donutsピアボーナス制度社員同士が称賛し合いポイントでボーナスを贈れる
株式会社Eyes, JAPANシエスタ制度勤務時間内の短時間仮眠を許可
フリーカフェイン制度コーヒーなどのカフェイン飲料を自由に飲める
freee株式会社弁当・ドリンク無料社内で弁当や飲み物が無料提供される
GMOインターネット株式会社社内カフェ無料社員が自由に利用できるカフェ「GMO Yours」
株式会社OKUTAPOWER NAP制度勤務中に短時間の仮眠を認める制度
出戻り手形制度退職後の再入社を歓迎する制度
Sansan株式会社Sansan神山ラボ地方拠点でのテレワークを可能にした施設
どに〜ちょ制度平日と休日を自由に入れ替えられる制度
Yahoo株式会社勉学休職制度最長1年間、学業に専念するための休職が可能
長期所得補償制度病気やケガでの休業時に収入を補償
株式会社ZOZO家族時短制度ペットなども含む家族の都合で勤務時間を短縮可能
幕張手当幕張在住者に月5万円支給
株式会社アイアンドシー・クルーズトリプル55年ごとに5日間の休暇と5万円支給
カイゼン制度社員が経営陣へ直接改善提案できる制度
アイリスオーヤマ株式会社19時PCシャットダウン19時に強制的にPCをシャットダウン
自己申告書制度希望部署や資格を申告できる制度
株式会社アカツキバースデーメッセージ誕生日に全社員から感謝メッセージが届く
役員ランチ役員を指名して月1で会社負担ランチができる
株式会社アキュラホームキャリアデザイン制度社員のキャリア希望を人事異動に反映
しあわせ一時金制度出産に応じ最大100万円を支給
アクセンチュア株式会社カフェテリアプラン付与ポイントで医療や旅行などを自由に選択可能
クラブ活動支援部活動を積極支援
アクロクエストテクノロジー株式会社コーヒーブレイク毎日15分の全社一斉休憩
花一輪誕生日に全社員が花を一輪ずつ贈る
株式会社アドウェイズジョブローテーション半年に1回の異動希望制度
HAPPY RICE-DAY誕生日に抽選、家族には米とメッセージを届ける制度
株式会社アプティ100円ランチ栄養満点の弁当が毎日100円
資格手当対象資格取得で最大3万円支給
イタンジ株式会社資格取得支援制度資格合格時に受験料とお祝い金を支給
GA JAM月1でランダムなメンバーとランチ
株式会社ウエディングパークカレーファミリー制度先輩と家族のようにカレーを囲む
祝って22結婚記念日ごとに祝金支給
ウルシステムズ株式会社能力開発補助制度自己研鑽の費用を補助
短時間勤務制度子どもが中学生まで時短勤務可能
株式会社ガイアックス副業OK制度申請のみで副業が可能
カーブアウト制度社内事業を子会社化しSOを付与
カルビー株式会社毎日席替え制度フリーアドレスで毎日席を変更
役職名なし文化すべて「○○さん」と呼び合う文化
株式会社ギャプライズK&P制度社内改善提案で景品と交換可能
英語学習補助制度月1万円まで学習費補助
クックパッド株式会社キッチンとまかない制度社内の大型キッチンで調理・飲食が自由に可能
海外研修プログレス若手社員向けの海外業務体験制度
株式会社グラニマイチェア制度自分に合う椅子を選び会社が購入
ゲームソフト購入補助指定ゲームの購入費を会社が負担
ゲーミング手当指定ゲームの条件クリアで手当支給
株式会社コンビーズランチDEデート制度社員同士でペアランチに会社が補助
さん付け制度全社員が役職関係なく「さん」付けで呼び合う
株式会社サイバーエージェント住宅手当(2駅ルール)本社から2駅圏内居住者に月3万円支給
女性向け支援制度妊活・出産・育児に関する8つの支援制度
サイブリッジ株式会社かき氷食べ放題制度業務用機で夏はかき氷が食べ放題
健康維持手当禁煙継続で月5,000円支給
サイボウズ株式会社育自分休暇制度退職後6年以内であれば復職可能
感動課の設置社内イベント等を演出する専門部署
さくらインターネット株式会社時間外手当1分単位支給残業20時間超過分を1分単位で支給
どこでもワーキング全国どこでもリモート勤務可能
株式会社サニーサイドアップA身体制度健康診断A判定で報酬支給
失恋・離婚休暇制度感情面の変化に対応した特別休暇
株式会社ジークレスト推しメン休暇制度推しの誕生日やイベントに休暇+5,000円支給
2駅ルール2駅圏内居住者に3万円、5年後はどこでも5万円
株式会社ジーニーディズニーチケット配布年1回ペアチケット費用を補助
資格取得支援制度業務に必要な資格取得費用を会社が負担
株式会社ジールコミュニケーションズオシャレ手当身だしなみ用品の購入に月5,000円まで補助
株式会社ジオコードサッカー休暇日本代表戦翌日に休暇や追加休暇を取得可
軽食サービス毎日16:30におにぎり等を無料配布
ソニー株式会社公募留学制度社費で社員を海外に留学派遣
フレキシブルキャリア休職制度配偶者同行や私費留学で最大5年休職可
株式会社ソルトワークス無料お菓子コーナー社内に無料でお菓子が並ぶ
ユニーク休暇制度バーゲン・失恋・コンサートなどで休暇
株式会社チカラコーポレーション失恋休暇年齢に応じた休暇日数が取得可
株式会社ツナグ・ソリューションズLOVE休暇恋人の誕生月に休暇+1万円支給
サバティカル休暇節目ごとに長期休暇+手当付与
株式会社トライバルメディアハウスバンジージャンプ支援年1回の挑戦費用を補助
浮世離れ休暇勤続5年で1ヶ月の有給取得
株式会社ドワンゴ半期評価制度半年ごとの評価により昇給・昇進
資格取得奨励金指定資格取得者に報奨金を支給
株式会社ニトリ日祝託児費用補助日曜・祝日の託児サービス費用を補助
ホームタウン制度転居が困難な場合は異動を免除
株式会社ノバレーゼ年間MVP賞金制度最大100万円+特典を支給
レストラン利用補助制度自社レストラン利用時に年間2万円補助
株式会社ハイレゾノマドワーキングカフェなどでの勤務を許可
パスクリエイト株式会社早起きは1,000円の得早朝出社で500〜1,000円支給
シエスタ制度毎週短時間のお昼寝タイムを推奨
株式会社バンク・オブ・イノベーション花粉症手当花粉症に関する費用を年1回補助
ハネムーン手当新婚旅行の往復航空券を支給
株式会社バンダイナムコオンライン子育て支援金1・2子に20万、3子には200万支給
社員食堂栄養豊富な食事を提供する社内食堂
ファーレイ株式会社猫同伴出勤保護猫などを職場に連れて出社可能
猫手当猫の飼育に月5,000円支給
株式会社フォースリーキャリアアップ応援制度書籍・セミナー費用を補助
健康応援制度ジム・人間ドック等をサポート
株式会社フリークアウトクリエイティブ休月末金曜は15時退社
Progate無料受講有料学習コンテンツを会社負担
フロンティア株式会社ネイル手当提携ネイリストによる施術を無料提供
奨学金返済補助返済中の奨学金を会社が肩代わり
マースジャパンリミテッドペット同伴制度1日2匹まで職場に同伴可能
ペット慶弔金飼育開始・死亡時に慶弔金を支給
株式会社メルカリ作業環境最適化制度希望スペックのPC・スマホを支給
家族支援制度不妊治療・育休復職に対する補助
ヤマハモーターソリューション株式会社Jリーグ年間シートジュビロ磐田の試合観戦が可能
社内託児施設事業所内に託児所を設置
ユナイテッド株式会社GOラン!誕生月の社員に豪華ランチを提供
リフレッシュ休暇年1回、3日間の特別休暇を付与
株式会社ゆめみ有給取り放題制度無制限で有給取得可能
10%ルール業務時間の10%を自由研究に活用
株式会社リクルートキャリアiキャリア制度社内異動に自由応募できる制度
JUMP!社外スクールでの学習を支援
レバレジーズ株式会社Lev Cafe社内の飲食物を自由に利用可
語学学習支援オンライン英会話を無料提供
株式会社ロコンドPSI制度業績連動の賞与制度
社割クーポン制度社員向けに特別価格で商品購入可
ワヴデザイン株式会社1ヶ月連休制度11ヶ月勤務で1ヶ月休暇
名刺個別デザイン制度全社員が異なるデザイン名刺を持つ
株式会社岩田製作所脱スマホ手当勤務中スマホ未使用で月5,000円支給
大和ハウス工業株式会社次世代育成一時金制度出産時に子ども1人あたり100万円支給
ホームホリデー制度3ヶ月ごとに計画的な休暇を取得
第一生命保険株式会社孫誕生休暇孫の誕生で3日間の特別休暇取得可能
マタニティ休暇妊娠中の体調不良などに月5日取得可
日本食研ホールディングス株式会社社内年末ジャンボ社員向けに年末宝くじイベント開催
資格取得支援食品や環境系資格の受験費用を補助
株式会社武蔵野100回帳制度スタンプを100個貯めると旅行券支給
自動車免許支援合宿教習費用を全額会社が負担
面白法人カヤック鎌倉手当鎌倉在住者に家賃補助
サイコロ給給与日前にサイコロを振ってボーナス支給

ここでは、実際にユニークな福利厚生を導入している84社を企業名と制度内容のセットで紹介します。どの企業も独自の制度を設けており、働く人の生活や価値観を尊重した姿勢が見て取れます。以下の一覧から、自分に合いそうな企業を探すヒントにしてください。

ジャンル別に見るユニークな福利厚生

ここからは、紹介した84社のユニークな福利厚生を「制度の目的や特徴ごと」に分類して紹介していきます。福利厚生は企業によって本当に多様ですが、その狙いや方向性に目を向けると、いくつかの共通点が見えてきます。

ライフイベントを祝うユニーク制度

結婚・出産に手厚い企業(例:アキュラホーム、バンダイナムコオンライン)

ライフイベントの中でも「結婚」や「出産」は、人生の大きな節目であり、企業が社員を本気で応援しているかどうかが問われるポイントでもあります。

たとえば、アキュラホームでは出産祝い金が非常に手厚く、第一子で30万円、第二子で50万円、そして第三子以降はなんと100万円が支給されます。少子化が深刻化する中、これだけの支援は心強い制度です。

バンダイナムコオンラインも同様に、子ども1人につき20万円、そして第三子にはなんと200万円もの子育て支援金が支給されるという大盤振る舞い。このような制度は、金銭的な援助という以上に、「社員の家族も大切にする」という企業姿勢の現れです。

誕生日や記念日を祝う制度(例:ウエディングパーク、アドウェイズ)

社員一人ひとりの個人的な記念日を祝う制度も増えています。ウエディングパークでは、結婚記念日(1年目、10年目、25年目)に合わせて祝金が贈られます。また、新入社員と先輩が“社内家族”としてつながり、カレーを一緒に食べるというユニークな交流制度もあります。

アドウェイズは、社員本人の誕生日にはプレゼントが当たる抽選会を開催し、さらに家族の誕生日には5kgのお米とメッセージを届ける「HAPPY RICE-DAY」という制度があります。こうした制度は、単なる福利厚生にとどまらず、会社と家族の関係づくりをサポートする文化的な役割も担っています。

生活・通勤支援が特徴的な福利厚生

住宅手当やエリア補助が斬新(例:ZOZOの幕張手当、ジークレストの2駅ルール)

通勤にまつわる費用や、住まいの支援に力を入れる企業も増えています。ZOZOでは本社のある幕張エリアに住む社員に対して「幕張手当」として月5万円が支給されます。地域活性化にもつながるこの制度は、住環境と企業の結びつきを感じさせます。

一方、ジークレストでは「2駅ルール」として、最寄駅から2駅圏内に住むと月3万円の住宅補助が出る仕組みがあります。しかも、勤続5年を超えた社員には、居住エリアを問わず5万円の手当が出るなど、働きやすさと定着率の向上を両立した制度となっています。

交通・通勤スタイルの自由度が高い企業(例:さくらインターネットのどこでもワーキング)

通勤スタイルそのものを柔軟にする動きも注目されています。さくらインターネットでは「どこでもワーキング」という制度を導入し、社員が日本全国どこに住んでいてもリモートで勤務できる環境を整えています。定住を前提としない働き方が進む中、こうした制度は大きな魅力になります。

また、パスクリエイトの「早起きは1,000円の得」は、始業時間より早く出社することで手当がもらえるという制度で、通勤スタイルそのものをインセンティブ化するユニークな試みです。

健康・休暇制度の常識を超える取り組み

昼寝制度・早上がり制度(例:Eyes JAPAN、フリークアウト)

社員のコンディションを整えるために「昼寝」や「早上がり」を制度化する企業も登場しています。

Eyes JAPANでは「シエスタ制度」として、就業中に短時間の昼寝を取ることを推奨しています。これはスペインなどで実施されている昼寝文化に着想を得たもので、午後の生産性を上げるための工夫です。

フリークアウトでは「クリエイティブ休」として、毎月最終金曜は15時に仕事を切り上げ、自分の創造活動に充てられる時間が設けられています。このように、一見“ゆるい”ようで、実は成果主義に結びつく制度が増えてきています。

失恋休暇・推し活休暇(例:ジークレスト、サニーサイドアップ)

感情面のケアにも配慮した福利厚生もあります。ジークレストの「推しメン休暇」は、推しの誕生日やライブ参加のために休暇が取れるというもの。さらに、お祝い金として5,000円が支給されるという気前の良さも注目されています。

また、サニーサイドアップチカラコーポレーションなどは、「失恋休暇」や「離婚休暇」などの制度を導入。年齢によって休暇日数が変わるなど、ユーモアを交えながらも、社員の“心のケア”に目を向けている姿勢が印象的です。

キャリアやスキルアップに直結する制度

企業にとって、社員のスキルアップや成長は業績に直結します。そのため、自己研鑽を支援する福利厚生は昔から一定のニーズがありましたが、近年はその内容がより“ユニークかつ実践的”になってきています。単なる資格取得支援だけでなく、副業や起業の支援、学び直しや海外留学など、選択肢が広がっているのが特徴です。

副業・起業支援が手厚い企業(例:ガイアックス、メルカリ)

かつては副業が禁止されていた企業が多かった日本ですが、最近は副業を「自己成長の一環」として認める流れが加速しています。

ガイアックスでは、競合しない範囲であれば、簡単な申請のみで副業が可能です。それだけでなく、社内事業を子会社化し、最大で50%のストックオプションを付与する「カーブアウト制度」も導入しています。社員が新規事業の立ち上げに挑戦できる体制が整っており、まさに“社内から起業家を育てる”福利厚生といえるでしょう。

メルカリでも、希望スペックのPCや最新スマートフォンを支給することで、生産性を最大化しつつ、社員の創造性を後押しする環境を整えています。また、業務時間の10%を自由な研究や学習に使える「10%ルール」など、スタートアップらしい柔軟性が魅力です。

資格取得・留学支援制度(例:ソニー、ジーニー)

資格取得を支援する制度は多くの企業で見られますが、最近では“奨励金”や“公費留学”といったレベルにまで広がりを見せています。

ジーニーでは、仕事に役立つ資格の受験費用を会社が全額または一部負担するほか、合格者にはインセンティブが支給される制度があります。こうした制度は、「チャレンジを後押しする」だけでなく、合格後のモチベーション維持にもつながります。

さらにユニークなのはソニー。社内公募で選ばれた社員は、会社の費用で海外留学をすることができます。対象となるのは語学だけではなく、業務に関連するさまざまな専門分野。選ばれるのは狭き門ですが、会社が社員の可能性に投資している姿勢が強く感じられます。

また、リクルートキャリアのように、社内での異動をイントラネットで自由に応募できる制度(iキャリア制度)や、外部のビジネススクールとの提携によるスキルアップ研修など、「学びながらキャリアの幅を広げられる仕組み」が整った企業も増えています。

食・ドリンク関連のユニーク制度

福利厚生と聞いて「無料のドリンク」や「社員食堂」が頭に浮かぶ人も多いかもしれませんが、最近ではその一歩先を行く“食”にまつわるユニークな制度も数多く見られます。食べることは日常であると同時に、健康やコミュニケーションにもつながる重要な要素。だからこそ、各企業の個性が色濃く反映される分野なのです。

弁当・お菓子・ドリンクが無料の企業(例:freee、ソルトワークス)

無料提供される食事や飲み物の充実度は、企業文化の“おもてなし”精神を示す一面でもあります。

freee株式会社では、毎日社内で弁当が配布され、飲み物も自由に飲める制度が整っています。お昼代が浮くのはもちろん、社員同士が一緒に食べることで自然とコミュニケーションも生まれます。

また、ソルトワークスは「お菓子コーナー」が充実しており、日替わりでさまざまなスナックや栄養補助食品が並ぶスタイル。単なる“つまみ食い”ではなく、社員のリラックスや健康にも配慮された工夫が光ります。

こうした制度は、食を通してストレス軽減や社内交流を促進する効果も期待されています。

社内食堂・まかない制度が魅力の企業(例:GMO、クックパッド)

食堂やキッチンなど、設備面で“食”を支援している企業も少なくありません。

GMOインターネットグループは、社内に無料カフェ「GMO Yours」を設け、社員はいつでも軽食やドリンクを楽しむことができます。このスペースは働く場所としても使われており、カジュアルなミーティングやリラックスした作業が可能です。

一方、クックパッド株式会社は、“まかない制度”を導入しており、社員が自由に使える大型キッチンで食材を調理してランチを取るスタイルが根付いています。毎日届く新鮮な野菜などを活用し、料理好きな社員が自主的に腕を振るうことも。この制度には、「食を楽しむ」というクックパッドらしい理念が表れています。

このように、食事支援は“福利厚生”という枠を超えて、企業文化の中核を担う存在にもなっているのです。

エンタメ・遊び心のある福利厚生

仕事は真面目に取り組むべきもの――もちろんその通りですが、社員がリラックスできる時間や、クスッと笑える要素があることで職場はグッと居心地の良い場所になります。そうした“遊び心”を反映させた福利厚生制度を導入している企業は、組織の柔軟さや人間味を表現しているとも言えるでしょう。

社内イベント・サイコロ給(例:カヤック、トライバルメディアハウス)

面白法人カヤックはその名の通り、ユニークな取り組みで知られています。中でも象徴的なのが「サイコロ給」という制度です。給与日前にサイコロを振り、その出た目に応じて基本給にボーナスが上乗せされるという仕組みです。もちろん冗談のようでありつつ、こうした制度は「運も仕事のうち」「遊びを本気で楽しむ」といった社風を象徴しています。

また、トライバルメディアハウスでは、「バンジージャンプ支援制度」を導入しています。年に一度、バンジーに挑戦する費用を会社が負担してくれるというもので、勇気を出して一歩を踏み出す体験を通じて自己成長を促すというメッセージが込められています。

さらに、勤続5年ごとに1ヶ月の“浮世離れ休暇”が付与される制度も特徴的です。日常から一度離れ、リフレッシュして戻ってきてほしいという、社員の長期的なパフォーマンスを見据えた支援といえるでしょう。

猫同伴出勤・ゲーム手当(例:ファーレイ、グラニ)

動物好きにはたまらない制度があるのがファーレイ株式会社。この会社では「猫同伴出勤」が認められており、保護猫を飼っている社員が猫を職場に連れてくることが可能です。さらに、猫の飼育に関する補助として「猫手当」が支給されるなど、動物福祉と社員満足を両立させた制度として注目されています。

一方、ゲーム業界ならではのユニーク制度を整えているのがグラニです。同社では「マイチェア制度」で、自分に合ったゲーミングチェアを選んで会社が購入してくれます。それに加え、「ゲーム購入補助」や「ゲーミング手当」など、自社が推奨するゲームをプレイし、特定の条件を満たすと報酬が出る仕組みも。まさに“好き”を仕事にしている人を応援する福利厚生といえるでしょう。

このように、エンタメ系の福利厚生は、企業のユニークさを最も端的に表す制度でもあります。堅苦しくない雰囲気を求める人や、価値観に共感できる環境を重視したい人にとっては、こうした制度が会社選びの決め手になるかもしれません。

ユニークな福利厚生を就活・転職にどう活かすか

ユニークな福利厚生は「面白い」「話題になる」といった要素が目立ちますが、 就活や転職活動においては、単なる興味関心だけで終わらせるのはもったいないポイントです。福利厚生は企業の価値観やカルチャーを象徴するものだからこそ、企業選びや面接の中でうまく活用すれば、自分と企業の相性を見極める“新たな物差し”になります。

企業選びの新しい視点になる

企業研究を進めていく中で、「どの会社も同じように見える」と感じる人も少なくありません。そんなとき、福利厚生のユニークさに注目すると、その会社の“個性”がぐっと際立って見えてきます。

たとえば、「副業OK」「昼寝制度あり」「社員の誕生日に花を贈る」など、それぞれの制度の背景には、働く人への姿勢や企業文化が反映されています。「この制度ってどうして導入されたんだろう?」と考えることで、その企業が何を大切にしているのかが見えてくるのです。

自分の価値観と合いそうな制度を持っている会社に注目することで、単なる条件面だけでなく、「一緒に働きたいと思えるかどうか」という視点で企業を比較できるようになります。

説明会・面接での質問に活用するコツ

企業説明会や面接では、最後に「何か質問はありますか?」と聞かれることがよくあります。このときに福利厚生に触れることで、他の学生や候補者とは違った視点を持っていることをアピールできます。

たとえば、

  • 「◯◯制度について伺いたいのですが、実際にどのように活用されていますか?」
  • 「御社の福利厚生にはユニークなものが多いですが、その背景にある考え方があれば教えてください」

といった質問は、企業に対して“深く興味を持って調べてきた”という印象を与えられます。また、社員との座談会などで制度の実態を聞いてみるのも良いでしょう。思っていたより利用されていなかったり、逆に制度をきっかけに社員間の交流が活発になっていたりと、リアルな情報が得られるチャンスです。

福利厚生から企業文化を読み取る方法

ユニークな福利厚生は、「見せかけ」ではなく「本質」を見抜くきっかけにもなります。制度の中身を見ると、企業がどんな価値観を持っているかが見えてくるからです。

たとえば、

  • 「猫同伴OK」→社員の多様なライフスタイルを尊重
  • 「サイコロ給」→遊び心や柔軟性を大切にするカルチャー
  • 「1ヶ月の長期休暇」→ワークライフバランスの本気度

このように、制度を表面だけでなく、“その制度が存在する理由”に目を向けることで、企業との相性をより深く判断することができます。

もし制度内容が自分にとって魅力的であれば、その会社で自分がどう活躍できそうか、どんな風に働けそうかまで想像を広げてみましょう。福利厚生は、企業の未来のビジョンや、社員に求める姿勢まで映し出しているのです。

まとめ

本記事では、ユニークな福利厚生を導入している84社の事例を一挙に紹介し、制度の背景や目的、企業の考え方にまで踏み込んで解説してきました。

就活や転職活動において、福利厚生は「おまけ」のように扱われがちですが、実は企業の文化や価値観が如実に表れる非常に重要なポイントです。制度そのものの面白さやインパクトもさることながら、その背後にある「社員をどうサポートしたいか」「どんな職場をつくりたいか」という想いを読み取ることで、企業選びの視野は格段に広がります。

企業選びに迷ったときは、給与やネームバリューだけでなく、「その会社でどんな毎日を過ごせそうか?」という観点で福利厚生を見てみてください。推し活休暇で好きなアイドルを応援できたり、昼寝制度で心身を整えたり、社内キッチンで料理を楽しめたりと、あなたらしい働き方のヒントがきっと見つかるはずです。

そして、気になる企業があればぜひ説明会や面接で制度の詳細を聞いてみましょう。そうすることで、制度の活用状況や社内での受け入れられ方など、よりリアルな情報を得られます。福利厚生は“制度”であると同時に、“文化”であり“人の想い”でもあります。

就職先・転職先を選ぶ上で、「ユニークな福利厚生」は、自分に合った企業を見つけるための頼もしいコンパスになるはずです。あなたが自分らしく働ける環境と出会えることを願っています。

ABOUT ME
らくらく就活編集長 TOKU
学生時代にWebマーケティング会社で、ライティングとディレクション業務を経験。 その後個人事業主として他社メディアを複数運営。 大学卒業後はオーダーワークスにて「らくらく就活」の編集長をしております。