【SPI対策】語句の意味問題を完全攻略｜頻出語彙と意味の覚え方・練習問題付き

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SPIの言語分野では、語句の意味を問う問題が頻出です。一見すると単なる国語のように感じるかもしれませんが、SPIでは日常語だけでなく、ビジネスでよく使われる語彙や、意味が似ている言葉の使い分けなどが問われるため、日常単語の暗記だけでは対応が難しいこともあります。

例えば「一考に値するの意味は？」「拝受と受領の違いは？」といった問いに対して、正確に意味を理解しておく必要があります。

この記事では、SPIで出題される語句の意味問題の基本から、出題傾向、語彙力を鍛えるコツ、頻出語句の覚え方、そして実践的な練習問題までをまとめて解説していきます。

SPIの語句の意味問題とは

SPIの語句の意味問題とは、与えられた単語や熟語の意味を正確に理解し、適切な選択肢を選ぶ形式の問題です。問題によっては、単語の定義だけでなく、類義語・対義語の知識や、文脈に合った意味の判断も求められます。

SPIで問われる語句の意味は、以下のような内容が中心です。

• 「〜とはどういう意味か？」という直接的な意味の理解
• 「この語句と同じ意味をもつものはどれか？」という類義語の判断
• 「文中の語句の意味として最も適切なものを選べ」という文脈型の問題

一つひとつの問題は短く見えても、語彙力・論理的思考・読解力が複合的に問われるため、苦手意識を持つ就活生も少なくありません。

特に、「似たような意味に見えるけど、実は使い方が違う」といった語句が出題されやすいため、単語をなんとなくではなく、正確に理解しておくことが重要です。たとえば、「配慮」と「考慮」、「承知」と「了承」など、似ているけれど使い分けが必要な語句が狙われやすいです。

語句の意味でよく出る問題

では早速実際にどんな問題が出題されるのか見てみましょう。

日常語とビジネス語の使い分け

SPIでは、日常的に使う言葉と、ビジネスシーンで使う語彙の違いが問われることがあります。
たとえば、「承る」「拝見する」といった敬語表現や、報告・連絡・相談といった場面で使われる定型語が出題されやすいです。

【例】
・「拝受しました」の意味に最も近いものを選べ。
→正解：「受け取りました」
・「了承」の意味に最も近いものは？
→正解：「納得して受け入れること」

【対策ポイント】
・ビジネスマナー用語や敬語の意味を正確に覚えておく
・「了解」「承知」「了承」など似た語のニュアンスの違いを理解しておく

紛らわしい意味をもつ語句

言葉は似ているけれど、意味や使い方が異なる語句もよく出題されます。いわゆるひっかけになりやすいポイントであり、意味を正確に把握していないと誤答しやすくなります。

【例】
・「堅実」と「確実」
・「簡素」と「簡単」
・「確認」と「検証」

【対策ポイント】
・語源や使われる場面を意識して覚える
・対比しながら「何が違うのか？」を説明できるようにする

類義語・対義語の判別問題

SPIでは、語句の意味そのものよりも、「この言葉と似ている／反対の意味をもつ語を選ぶ」といった形式で出題されることもあります。選択肢の中には似ている語も紛れ込んでいるため、しっかりと違いを区別できる力が必要です。

【例】
・「温和」の類義語を選べ。
→正解：「おだやか」
・「進歩」の対義語を選べ。
→正解：「停滞」

【対策ポイント】
・類義語・対義語をセットで覚えておく
・意味だけでなく、使われる文脈やイメージも意識する

語句の意味を解くコツ

次に語句の意味を解くコツを3つ解説します。

コツ①：言葉の前後関係や文章の流れから意味を予測

文章の中で語句の意味を問う問題では、その言葉単体の意味を知らなくても、前後の文脈を読み取ることで正解を導ける可能性が高くなります。SPIでは、わざと聞きなれない表現を使って語彙力を測る設問もあるため、こうした文全体から意味を推測する力が非常に重要です。

【例文】
「彼の意見には一考の余地があると思う」
→「一考の余地」とは、「少し考えてみる価値がある」と読み取れる

このように、言葉の定義を知らなくても、話の流れや話者の評価的な表現から意味を推測できます。接続語（たとえば「しかし」「つまり」「その結果」など）や、文末の語調にも注目すると、設問の意図を捉えやすくなります。

【対策法】
・文を読むときは「その語句が、どういう評価で語られているか」を確認する
・肯定的／否定的な言い回しに注意して、文全体のトーンを把握する
・意味があいまいな語があっても、文脈をたどって意味を絞り込む癖をつける

コツ②：接頭語・接尾語から言葉の意味を推測する

漢語や熟語の多くは、意味を構成する「パーツ（接頭語・語幹・接尾語）」に分解することで、意味のヒントを得ることができます。
とくにSPIでは、「語彙力というより読解力」に近い力が求められることも多く、こうした分解的な読み方が活躍します。

【よく出る接頭語の例】
・「再」＝もう一度（再開、再考）
・「無」＝存在しない（無関心、無意味）
・「未」＝まだ（未完成、未解決）

【接尾語の例】
・「性」＝性質・傾向（重要性、可能性）
・「的」＝〜らしい、〜のような（具体的、理論的）

【対策法】
・意味のわからない言葉に出会ったら、一度バラして考える練習をする
・「接頭語・接尾語だけ辞書的に覚える」だけでなく、「例語」と一緒に学ぶ
・ニュースやビジネス文書を読む際も、「語の成り立ち」に注目して読む習慣をつける

コツ③：「似た語を並べて違いを説明する」練習をする

SPIでは、「意味は似ているけれど使い方が違う」語句がよく出題されます。
たとえば、「配慮」と「考慮」、「承知」と「了承」、「検討」と「審議」などは、どれも似た場面で使われる語句ですが、微妙なニュアンスの違いを問う問題が多いです。

これを克服するには、似ている語をセットで覚えるだけでなく、その違いを自分の言葉で説明できるようにすることが重要です。

【例】
・配慮：相手に対するやさしさ・気遣い
・考慮：客観的に条件を考えに入れること
→どちらも「考える」行為だが、前者は感情・後者は理性に近い

【対策法】
・「同じ意味ではない類義語」を意識して集める
・「言い換え例」と「使う場面」を整理してノートにまとめる
・問題集を解いた際に、間違えた選択肢との比較を必ず行う

語句の意味の対策ポイント

ここからは語句の意味の対策をする上でのポイントを3つ解説します。

ポイント①：SPI頻出語句を集中的に覚える

SPIの語句問題には、何度も繰り返し出題される定番語彙があります。出題者が「語彙力の基礎」として重視している語句があり、これらを押さえるだけでも得点力は大幅に向上します。

【頻出語句のジャンル例】
・ビジネス敬語（拝受、承知、了承、辞退）
・行動や心理に関する語（傾倒、拒絶、承諾、容認）
・抽象語（概念、施策、見解、意向）
・四字熟語や故事成語（杞憂、本末転倒、的外れなど）

【対策法】
・SPI用語彙問題集の巻末リストなどを活用して重点語句を整理
・「語句＋意味＋例文＋類語・対語」のセットで覚える
・一度解いた問題でも、使い方があいまいなら意味から確認し直す

ポイント②：日常的に知らない語句にアンテナを張る

SPI対策は、試験勉強だけに頼らず、日常の中で語彙力を自然に伸ばす習慣づくりも重要です。
スマートフォンでニュースを読んだり、ドラマやビジネス系の動画を見る中で、見慣れない言葉に出会ったらチャンスです。

【実践例】
・知らない語句が出てきたらその場で検索して意味を確認する
・Googleの「類語辞典」や辞書アプリをブックマークしておく
・「語彙メモ」をスマホに作り、1日1語でも蓄積する

語句の意味を調べるだけでなく、使われていた文脈を記録しておくことで、記憶の定着率は格段に上がります。

ポイント③：間違えた語句はノートにまとめて復習

語彙力を本当に伸ばすには、「間違えた語・あやふやだった語」にしっかり向き合うことが不可欠です。一度覚えた語も、時間が経つと忘れてしまうのが人間です。だからこそ、「自分がつまずいた語句だけを集めた語彙ノート」がとても効果的です。

【語彙ノートの作り方】
・見出し語＋意味＋例文をセットにする
・その語句の「似て非なる語」「反対語」も併記する
・問題を解いたときの間違えた理由や印象もメモしておく

【復習のポイント】
・1週間に1回はノートを見返す習慣をつける
・「赤シート」やクイズ形式で自分にテストする
・スマホカメラで撮影して、通学・通勤中に見返す

このようにして、「ただ覚える」ではなく「使える語彙」として定着させることが、SPI語句問題を本当の意味で攻略する鍵となります。

語句の意味練習問題3つ

問題1：語句の意味を選ぶ問題

次の語句の意味として最も適切なものを選びなさい。

語句：看過（かんか）

①注意深く見守ること
②見て見ぬふりをすること
③正確に判断すること
④予想外の事態に気づくこと

【正解】
2.見て見ぬふりをすること

【解説】
「看過」は「見て見ぬふりをする」「見逃す」といった意味の語です。問題文では、誤った行動を看過できないといった形で使われることが多く、「容認できない」というニュアンスを含むこともあります。

問題2：対義語・類義語の組合せ問題

次の語句の対義語として最も適切なものを選びなさい。

語句：拡大

①成長
②収縮
③散乱
④拡散

【正解】
2.収縮

【解説】
「拡大」は「広がること」「大きくすること」を意味し、対義語は「縮小」「収縮」などです。

問題3：文脈中で意味を問う問題

次の文の下線部の語句の意味として最も適切なものを選びなさい。

文：上司の提案には異論もあったが、最終的には「了承」された。

①知ったうえで黙認した
②丁寧に断った
③強く反対した
④内容を理解し、認めた

【正解】
4.内容を理解し、認めた

【解説】
「了承」は「事情を理解し、承認すること」を意味します。文脈では、「異論があったが最終的に受け入れた」ことを表しており、4が適切な解釈です。

まとめ

SPIの語句の意味問題は、単語の知識量だけでなく、言葉の使い分け・文脈からの推測・ニュアンスの理解といった総合的な語彙力が問われる分野です。
一見シンプルな選択問題ですが、似ている言葉の違いを見抜いたり、知らない語を推測したりと、実践的な日本語力が試されます。

対策の積み重ねで確実に得点力が上がるジャンルです。ビジネス現場でも語彙力は必須のスキルですので、この機会に「語彙の意味を理解する力」をじっくり身につけておきましょう。

日々の中で知らない語句に出会ったら、そのままにせず意味を調べるクセをつけて、SPI本番でも、就職後のコミュニケーションでも役立つ語彙力を育てていってください。