SPI非言語の公式一覧28選・暗記方法｜高得点を狙うための完全ガイド

SPI非言語問題は、多くの就活生が苦手と感じる分野の一つです。特に、計算問題や図形問題で必要となる公式を覚えていないと、解くのに時間がかかり、ミスも増えてしまいます。しかし、逆に言えば、頻出の公式をしっかりと覚え、その使い方を理解しておけば、短時間で正確に解答することが可能です。

この記事では、SPI非言語で特に重要な公式を一覧で紹介し、それぞれの公式の使い方や暗記方法を詳しく解説します。公式を覚えるだけでなく、効果的な暗記方法や実践的な使い方も紹介しますので、SPI試験で高得点を目指したい方はぜひ最後までご覧ください。

SPI非言語公式一覧｜試験で頻出の計算公式を完全網羅

SPI非言語の試験では、計算問題や図表問題で特定の公式を使うことが必要です。ここでは、SPI非言語で特に頻出の公式を一つずつ紹介し、その使い方も例を交えて解説します。

順列	nPr = n × (n-1) × … × (n-r+1)
組み合わせ	nCr = (n!) / (r! × (n-r)!)
集合（和集合）	和集合：A ∪ B = A + B – A ∩ B共通部分：A ∩ B = 両方に含まれる部分補集合：A’ = 全体 – A
割合（全体×割合）	全体 × 割合（%を小数に変換）「は」÷「の」の法則内項の積 = 外項の積
仕事算	2人での作業：1/A + 1/B = 1/T逆比：時間の逆比で効率を計算
損益算（基本）	原価 + 利益 = 定価または売価利益率 = （売価 – 原価）/ 原価割引後の価格 = 定価 × (1 – 割引率)
速さ・時間・距離	速さ = 距離 ÷ 時間時間 = 距離 ÷ 速さ距離 = 速さ × 時間
流水算	上り：静水時の速さ – 川の流れの速さ下り：静水時の速さ + 川の流れの速さ
通過算	速さ = （列車の長さ + トンネルの長さ）÷ 時間
平均	平均 = (合計人数) ÷ (世帯数)
増加率	増加率 = (増加量 ÷ 基準値) × 100
確率（基本）	基本：P(A) = （Aが起こる場合の数） ÷ （全事象の数和事象：P(A ∪ B) = P(A) + P(B) – P(A ∩ B)積事象：P(A ∩ B) = P(A) × P(B) （独立事象の場合）
濃度	濃度 = (溶質 ÷ 溶液) × 100
年齢算	現在の年齢 ± 年数 = 未来または過去の年齢
じゃんけんの確率	あいこ = 1 – (2n – 2) ÷ (3n – 1)

1. 順列（Permutation）の公式：P

順列は、異なるものを順序を考慮して並べる方法の数を計算する公式です。

公式：
nPr=n×(n−1)×(n−2)×⋯×(n−r+1)nPr = n \times (n – 1) \times (n – 2) \times \cdots \times (n – r + 1)nPr=n×(n−1)×(n−2)×⋯×(n−r+1)

例：
4つの異なる物を3つ選んで並べる場合：
4P3=4×3×2=244P3 = 4 \times 3 \times 2 = 244P3=4×3×2=24

2. 組み合わせの公式（nCr）

組み合わせは、順序を考慮せずに選ぶ方法の数を計算します。

公式：
nCr=n!r!×(n−r)!nCr = \frac{n!}{r! \times (n – r)!}nCr=r!×(n−r)!n!​

例：
4つの異なる物から2つを選ぶ場合：
4C2=4×32×1=64C2 = \frac{4 \times 3}{2 \times 1} = 64C2=2×14×3​=6

3. 集合（ベン図の使い方）

集合問題では、ベン図を使って重複部分や全体を視覚的に確認できます。

• 和集合： A ∪ B = A または B に含まれる全ての要素
  
• 共通部分： A ∩ B = A と B の両方に含まれる要素
  
• 補集合： Aの補集合 = 全体 – A
  

例：
A: テニスをする学生、B: サッカーをする学生
A ∩ B はテニスとサッカーの両方をする学生を示します。

4. 割合の公式

割合の計算は、SPI非言語で頻出です。

• 全体 × 割合： 例）全体の15%を求める → 全体 × 0.15
  
• 「は」÷「の」の法則： 例）50は200の何%？ → 50 ÷ 200 = 0.25 = 25%
  
• 内項の積 = 外項の積： 比の計算で利用します。
  

5. 仕事算の公式

複数人が一緒に仕事をする場合の効率を計算します。

公式：
1A+1B=1T\frac{1}{A} + \frac{1}{B} = \frac{1}{T}A1​+B1​=T1​
Aは一人目の仕事時間、Bは二人目の仕事時間、Tは全体の仕事時間です。

例：
Aさんは1時間で終わる仕事を、Bさんは2時間で終える場合、一緒に仕事をすれば：
11+12=1T\frac{1}{1} + \frac{1}{2} = \frac{1}{T}11​+21​=T1​
T=23T = \frac{2}{3}T=32​時間（約40分）

6. 損益算の公式

原価、売価、利益の関係を計算します。

• 原価 + 利益 = 定価または売価
  
• 利益率 = （売価 – 原価）/ 原価
  
• 割引後の価格 = 定価 × (1 – 割引率)
  

例：
原価1000円の品を20%の利益で売る場合：
売価 = 1000円 + (1000円 × 0.2) = 1200円

7. 速さ・時間・距離の公式

物体の移動に関する計算はこの公式で解決できます。

• 速さ = 距離 ÷ 時間
  
• 時間 = 距離 ÷ 速さ
  
• 距離 = 速さ × 時間
  

例：
時速60kmで2時間走るときの距離は：
距離 = 60 × 2 = 120km

8. 流水算の公式

船が川を上り下りする速さの計算に使います。

• 上り：静水時の速さ – 川の流れの速さ
  
• 下り：静水時の速さ + 川の流れの速さ
  

例：
船の静水時速8km/h、川の流れは2km/hの場合：

• 上り：8 – 2 = 6km/h
  
• 下り：8 + 2 = 10km/h
  

9. 通過算の公式

列車が橋やトンネルを通過する時間を計算します。

公式：
速さ = 列車の長さ+トンネルの長さ時間\frac{列車の長さ + トンネルの長さ}{時間}時間列車の長さ+トンネルの長さ​

例：
200mの列車が300mのトンネルを20秒で通過するとき：
速さ = 200+30020\frac{200 + 300}{20}20200+300​ = 25m/s

10. 平均の公式（平均世帯人数）

平均を求めるときに使う公式です。

公式：
平均 = 合計人数世帯数\frac{合計人数}{世帯数}世帯数合計人数​

例：
3つの世帯で人数が2, 4, 5人の場合：
平均 = 2+4+53=3.67\frac{2 + 4 + 5}{3} = 3.6732+4+5​=3.67人

次に進みます。

11. 増加率の公式

増加率は、元の数値に対してどれだけ増加したかを示します。

公式：
増加率 = 増加量基準値×100%\frac{増加量}{基準値} \times 100 \%基準値増加量​×100%

例：
売上が500万円から600万円に増加した場合：
増加率 = 600−500500×100=20%\frac{600 – 500}{500} \times 100 = 20 \%500600−500​×100=20%

12. 確率の公式

確率は、ある事象が起こる可能性を数値で示します。

• 基本確率：
  P(A)=Aが起こる場合の数全事象の数P(A) = \frac{Aが起こる場合の数}{全事象の数}P(A)=全事象の数Aが起こる場合の数​
  
• 和事象：
  P(A∪B)=P(A)+P(B)−P(A∩B)P(A \cup B) = P(A) + P(B) – P(A \cap B)P(A∪B)=P(A)+P(B)−P(A∩B)
  
• 積事象：
  P(A∩B)=P(A)×P(B)P(A \cap B) = P(A) \times P(B)P(A∩B)=P(A)×P(B) （独立事象の場合）
  

例：
サイコロを振ったとき、1または2が出る確率は：
P(1)+P(2)=16+16=26=13P(1) + P(2) = \frac{1}{6} + \frac{1}{6} = \frac{2}{6} = \frac{1}{3}P(1)+P(2)=61​+61​=62​=31​

13. 濃度の公式（食塩水）

溶液中の特定成分の割合を計算します。

公式：
濃度 = 溶質溶液×100%\frac{溶質}{溶液} \times 100 \%溶液溶質​×100%

例：
100gの水に10gの食塩を溶かした場合：
濃度 = 10100+10×100=9.09%\frac{10}{100 + 10} \times 100 = 9.09\%100+1010​×100=9.09%

14. 年齢算の公式

年齢差を一定としながら、未来や過去の年齢を計算します。

• 現在の年齢 ± 年数 = 未来または過去の年齢
  
• 複数人の年齢差は常に一定
  

例：
兄が現在15歳で、弟が12歳なら3年後：

• 兄は15 + 3 = 18歳
  
• 弟は12 + 3 = 15歳

15. じゃんけんであいこになる確率の公式

じゃんけんはSPI非言語の確率問題としてもよく出題されます。じゃんけんで「あいこ」になる確率は、各プレイヤーが出す手が独立していることから、以下の公式で計算できます。

公式：

あいこになる確率 = P(グー∩グー)+P(チョキ∩チョキ)+P(パー∩パー)P(グー \cap グー) + P(チョキ \cap チョキ) + P(パー \cap パー)P(グー∩グー)+P(チョキ∩チョキ)+P(パー∩パー)

説明：

• 各プレイヤーがグー、チョキ、パーのいずれかを出す確率はそれぞれ 13\frac{1}{3}31​ です。
  
• あいこになる確率は、両者が同じ手を出す場合の合計です。
  

計算例：

• グーであいこ： 13×13=19\frac{1}{3} \times \frac{1}{3} = \frac{1}{9}31​×31​=91​
  
• チョキであいこ： 13×13=19\frac{1}{3} \times \frac{1}{3} = \frac{1}{9}31​×31​=91​
  
• パーであいこ： 13×13=19\frac{1}{3} \times \frac{1}{3} = \frac{1}{9}31​×31​=91​
  

あいこの確率の合計：

19+19+19=39=13≈33.3%\frac{1}{9} + \frac{1}{9} + \frac{1}{9} = \frac{3}{9} = \frac{1}{3} \approx 33.3\%91​+91​+91​=93​=31​≈33.3%

ポイント：

じゃんけんは単純な確率計算の練習に最適です。あいこ以外の確率（勝ち・負け）は 23\frac{2}{3}32​ であることも覚えておくと、SPI非言語の確率問題で素早く解答できます。

他の公式と同様、この確率の公式も「公式として覚える」「イメージで理解」「例題で確認」という流れで定着させましょう。

SPI非言語で公式を使って高得点を目指すポイント

SPI非言語の試験で高得点を目指すためには、公式をただ暗記するだけではなく、その公式の使い方をしっかりと理解し、実際に問題で応用できるようにすることが重要です。暗記した公式を「どう使うか」を具体的にイメージし、実践に結びつける方法を解説します。

公式の暗記方法はイメージと例題で理解

公式を覚える際は、ただ文字を記憶するのではなく、イメージで理解することが大切です。たとえば、速さ・時間・距離の公式であれば、「電車が走る様子」を思い浮かべると理解しやすくなります。電車が1時間で60km進む場合、その速さは60km/hとなり、「速さ = 距離 ÷ 時間」という公式が自然に頭に浮かびます。

さらに、覚えた公式を例題で確認することも重要です。たとえば、速さ・距離・時間の公式を使う問題をいくつか解き、公式がどのように使われるかを確認します。問題を解くたびに、公式の使い方が明確になり、自然と記憶が定着します。

ポイント：

• イメージで理解する：
  例えば、速さ・時間・距離の公式を覚える際は、電車が走る様子を思い浮かべるとわかりやすいです。距離は電車が走った線、時間はその走行時間、速さは電車の進む速度として視覚化できます。
  
• 例題を解く：
  順列・組み合わせは、実際にカードを並べ替えたり、ボールを選んでみることで感覚的に理解できます。
  
• 関連付けて覚える：
  仕事算と速さの公式は、どちらも「逆数」を使う計算が共通しています。これを関連付けると暗記しやすくなります。
  

公式を使った解き方のパターンを理解

公式を暗記しても、実際にどのように使うかを理解していなければ、試験でうまく使えません。そこで、公式の解き方パターンを理解し、使い分ける力を身につけましょう。

速さ・距離・時間の公式であれば、まず「何を求めたいか」を明確にします。問題文で「速さ」を求める場合は「速さ = 距離 ÷ 時間」、時間を求める場合は「時間 = 距離 ÷ 速さ」を選びます。問題の条件を確認し、必要な数値を公式に代入すれば、すぐに答えが求められます。

確率の場合も、P(A ∪ B)は「どちらかが起こる」、P(A ∩ B)は「両方が起こる」と覚え、それぞれの公式を使い分けます。たとえば、「Aさんが当たる確率が1/3、Bさんが当たる確率が1/2のとき、どちらかが当たる確率は？」と聞かれたら、P(A ∪ B)の公式 P(A)+P(B)−P(A∩B)P(A) + P(B) – P(A \cap B)P(A)+P(B)−P(A∩B) を使用し、問題に適切に対応できます。

このように、公式を覚えるだけでなく、その公式を使うパターンを理解し、問題文から適切に公式を選べるようにしておくことが、SPI非言語で高得点を狙うためのカギです。

SPI非言語で公式を暗記すべき理由

SPI非言語の公式を覚えることは、ただの暗記ではなく、得点力を高めるための重要なステップです。その理由を解説します。

公式を覚えれば短時間で正確に解ける

公式を覚えていれば、問題を読んで「この公式を使う」と即座に判断できます。これは解答時間の短縮に直結し、他の問題に時間を回せます。

問題文に惑わされず解答できる

公式を知らないと、問題文の表現に惑わされやすくなります。しかし、公式を覚えていると、どのような表現でも適切に対応できます。

• 例： 「AさんはBさんの2倍の速さで進む」と言われたら、「速さ = 距離 ÷ 時間」の公式で速さの比率を明確にできます。

計算ミスを減らし、安定した得点が可能

公式をしっかり覚えていると、計算の手順も明確になるため、計算ミスを減らせます。特に、割合や確率の問題はミスが起きやすいため、公式を確実に覚えておくことで安定した得点が狙えます。

SPI非言語の頻出公式を効率的に覚えるコツ

公式を覚えるには、ただ書いて覚えるだけでなく、工夫が必要です。ここでは、効率的な暗記方法を紹介します。

イメージで覚える：図解で視覚的に理解

公式をイメージで覚えると、記憶に残りやすくなります。

• ベン図で集合を理解： 集合問題はベン図を使い、視覚的に和集合・共通部分を確認します。
  
• 確率はサイコロやカードでイメージ： P(A ∪ B)は2つのサイコロ、P(A ∩ B)はトランプの両方のスートを引くなど、実際の例で理解できます。
  

繰り返し問題を解いて記憶を定着

公式を覚えたら、実際の問題で繰り返し使うことが重要です。

• 1日10分でもよいので、公式を使った問題を解く
  
• 解説を見ながら、公式の使い方を再確認
  

公式リストを持ち歩き、スキマ時間に復習

スマホメモや手書きカードで公式を確認できるリストを作成し、通学時間や休憩時間を活用して復習しましょう。

SPI非言語の公式でよくある質問

SPI非言語で公式を暗記することは重要ですが、どの公式を覚えるべきか、どのように本番で使うかなど、よくある疑問があります。ここでは、これらの疑問に答えます。

Q1. 公式をすべて覚える必要がありますか？

すべての公式を完璧に暗記する必要はありませんが、試験で頻出の公式はしっかりと覚えるべきです。特に「速さ・時間・距離」「割合」「確率」「仕事算」は多くの問題で応用されるため、優先して覚えることが重要です。

• 優先度の高い公式：
  
  • 速さ・時間・距離
    
  • 確率の和事象・積事象
    
  • 仕事算（逆数の計算）
    
  • 割合の公式
    

Q2. 覚えるべき公式は何個ありますか？

この記事で紹介した公式は13種類です。これらを覚えれば、ほとんどのSPI非言語問題に対応できます。ただし、各公式の応用パターンも理解しておくことが重要です。

• 例： 速さの公式は3つ（速さ＝距離÷時間、時間＝距離÷速さ、距離＝速さ×時間）ですが、どれを使うべきかは問題ごとに異なります。
  

Q3. 暗記した公式は本番で使えますか？

本番では公式を参考にする時間はありません。そのため、公式は「考えなくてもすぐに使える」レベルにまで暗記しておく必要があります。具体的には、問題を見た瞬間に「この公式を使う」と判断できるようにしましょう。

SPI非言語公式を覚えるのに便利なツール・アプリ

SPI非言語公式の暗記には、アプリやツールを活用すると効率的です。ここでは、特におすすめのツールを紹介します。

らくらく就活：LINE上で公式を確認可能

らくらく就活は、LINE上でSPI非言語の公式や問題を確認できるサービスです。スマホで手軽に公式を復習できるため、スキマ時間に最適です。

• 特徴：
  
  • 公式をLINE上で確認可能
    
  • 短時間で学習できる問題も搭載
    
  • 完全無料で利用可能
    

Lognavi：短時間で公式暗記＋模擬問題

LognaviはSPI対策アプリで、公式をクイズ形式で学ぶことができます。短時間で公式を覚え、実際の問題で確認できるため、効率よく暗記できます。

• 特徴：
  
  • SPI非言語の公式をクイズで学習
    
  • 自動採点で正解・間違いを確認
    
  • 短時間で繰り返し学習できる
    

キャリアパーク：非言語公式のまとめ教材あり

キャリアパークは、SPI非言語の公式をまとめた教材を提供しています。図解で公式の使い方が分かりやすく、復習に最適です。

• 特徴：
  
  • 公式を図解で解説
    
  • 繰り返し確認できるテキスト教材
    
  • スマホやPCからアクセス可能
    

まとめ：SPI非言語公式を効率的に暗記して高得点を狙おう

SPI非言語で高得点を取るためには、公式の暗記が欠かせません。しかし、ただ暗記するだけでなく、使い方を理解し、問題を解きながら定着させることが重要です。

• 公式は「覚える」だけでなく「使いこなす」ことが目標
  
• 頻出公式は優先して覚え、繰り返し練習する
  
• スキマ時間にアプリやツールを活用し、効率よく復習
  

SPI非言語は、公式をしっかり覚えてさえいれば高得点が狙える分野です。この記事を参考に、確実に公式をマスターし、本番での得点力を高めましょう。