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やりたい仕事や就きたい職種などは決まっていますか?
やりたいことが決まっている人は、やりたいことができる企業を選ぼうと考えているでしょう。しかし、全員が全員やりたいことができる希望の企業に就職できるとは限りません。そのため代替案の企業を選ぶ必要があります。
また、やりたいことが決まっていない人は、そもそも何を基準に企業を選べばいいのかわからないと言った状況ではないでしょうか。
そこで今回は、就活における企業選びについて詳しく解説していきます。企業選びの手順から、基準、後悔しないためのコツなども解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
企業選びは就活において必須
みなさんはこれから長い社会人生活を送ることになります。そんな長い社会人生活のファーストキャリアとなる新卒入社する企業は非常に重要です。
近年、終身雇用制度が衰退し転職が一般化するなど、個人でのキャリア形成が当たり前となりつつあるため新卒1社目の重要度が下がっていると考える人もいます。
しかし、新卒入社で自分と合わない企業に就職してしまった場合、キャリア形成以前の問題です。最悪の場合入社1年以内での早期離職となり、転職もままならないなんてことになりかねません。
個人のキャリア形成という観点からも、社会人未経験、スキルはほぼなしという状態で新卒入社する以上、自分と合っている環境で教育を受けつつ、積極的に自己成長することで個人の戦闘力を上げることが重要になります。
そんな自分に合った企業に入社するためには、企業選びは欠かせません。
企業選びの4ステップ
それでは早速、企業選びの基本的な方法を4つのステップに分けて、順を追って解説します。
・ステップ①自己分析をして就活の軸を作る
・ステップ②軸をもとに企業選びの基準を決める
・ステップ③基準の中で優先順位をつける
・ステップ④基準をもとに企業を比較検討する
ステップ①自己分析をして就活の軸を作る
企業選びは、大前提に自己分析があります。まずは自己分析をして自分についての理解を深めてください。
そして自分について理解が深まった上で、自分が働く上で大切にすること、入社する上で譲れないことを決めましょう。これが就活の軸になります。
就活の軸は、企業選びにおける自分だけの憲法のようなもので、就活において絶対にぶれない自分の価値観というイメージです。
1つである必要はないので、複数の軸を考えてみましょう。やりたい仕事と譲れない条件などの2軸は持っておくことをおすすめします。
ステップ②軸をもとに企業選びの基準を決める
入社して後悔しない企業選びをするには、企業のあらゆる側面について知り、見極める必要があります。
そこでステップ①で決めた軸をもとに企業選びの基準を決めましょう。企業選びの基準は、軸に沿って就活を進めるために企業に求める条件を細分化したものであり、軸が憲法なら基準はその中にある法律のイメージです。
次のパートにて企業選びに欠かせない基準を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ステップ③基準の中で優先順位をつける
基準を設けたはいいものの、実際問題全ての基準を満たす企業はそうそう現れないと思います。
そのため基準の中で優先順位を付けましょう。例えば「残業が月平均xx時間超えてても、年収○○○万円以上なら許容する」という感じで妥協点を明確にしておきましょう。
全ての基準に細かく優先順位と妥協点を作るのが難しい場合には、優先順位1、2位と優先順位ワースト1、2位を決めておくだけでも企業選びの精度は高まります。
ステップ④基準をもとに企業を比較検討する
企業選びの最終ステップでは、基準をもとに企業を比較検討しましょう。
就活中に選考を受ける企業を決める時はもちろんのこと、特に複数社から内定をもらった場合に入社する企業を決める時には丁寧に比較検討しましょう。
まず就活の軸で大まかに企業を絞った上で、企業選びの基準でさらに絞り込むイメージです。
特に就活をしていると、綺麗なオフィスを見たり、魅力的な社員さんに会ったりして、その企業に対して勝手に良いイメージを作り出してしまうことがあります。
そのため、理由はわからないけどなぜかいいと思っている企業などは注意して比較検討するようにしてください。
企業選びの7つの基準
正確に企業選びするためには、具体的にどのような基準を決めるべきなのか7つの項目について紹介します。
①社風
②業種・業務内容
③企業の規模
④待遇性・福利厚生
⑤働き方
⑥教育体制
⑦社員の定着率
①社風
社風とは、企業独自の風土や文化であり、企業の価値観が強く見える部分です。以下のポイントに着目しましょう。
・職場の雰囲気は堅いか、和やかか
・キャリアアップは年功序列か、実力主義か
・顧客に対してどのような考えを持っているか
社風は職場環境や労働環境全てに影響する要因であり、社風がマッチしていると働く上での満足度やモチベーションを高く維持することができます。
逆に、社風がマッチしないと働きにくさを感じたり、疎外感を感じてしまう可能性が高いです。
社風は聞いただけでは判断が難しいため、できるだけ自分の目で確かめるようにしましょう。
・面接中の雰囲気や社員の態度
・社員同士の会話
・社員に挨拶した時の返答
・OB/OG訪問
②業種・業務内容
業種・業務内容は、自分がやりたいと思える以外に、自分に合っているかどうかも基準にしましょう。着目ポイントは以下の通りです。
・業界に成長性や将来性があるか
・社内ではどのように仕事を分担しているか
・市場内での評価はどうか
・スキルアップできる業務内容か
・得意分野を活かせそうか
特に業務内容については自分がやりたいことと、絶対にやりたくないことだけが明確で、自分の得意不得意を無視してしまっている人が多い傾向があります。
自分がやりたいこと、得意なこと、やりがいを感じられることの3つが揃う仕事とは、そうそう出会えないはずなので、しっかりと妥協点まで決めておきましょう。
③企業の規模
企業規模は、その企業の従業員数や売上高などから判断することができます。大企業ほど労働環境が安定していたり、平均年収が高かったりと、企業規模は他の基準にも関わってくるほど重要です。
以下のポイントに着目しましょう。
・従業員は何人いるか
・年間の売上高はいくらか
・新卒を何人採用するか
・過去5年間の成長率はどのくらいか
企業規模は、企業の安定性から社員の働き方や待遇まで、企業の様々な側面を垣間見ることができる基準です。
そのためどんな働き方がしたいか、どんなキャリアプランかなど個人で向き不向きが別れます。そこでここでは大企業、中小企業の2つに分けてそれぞれの特徴に触れておきます。
大企業:従業員1,000人以上
大企業は安定性抜群、平均年収も高く、福利厚生や教育制度も充実している企業が多いでしょう。ただ中には、未だに年功序列だったり、意思決定が遅かったりする企業も多く残っています。
中小企業:従業員10〜999人
大企業ほどの安定性はありませんが、中には大企業よりも給与がいいところもあったり、実力主義でキャリアアップが早かったりします。ただ全体的に大手企業よりも給与は低めで、中には人手不足や資源不足で激務になりがちな企業もあります。
④待遇・福利厚生
給与や手当などお金に関する部分が待遇です。待遇と福利厚生はセットで必ず確認するようにしましょう。着目ポイントは以下の通りです。
・初任給はいくらか
・昇給率はどのくらいか
・家賃補助は出るか
・年功序列か、実力主義か
・賞与(ボーナス)はあるか
待遇や福利厚生は、仕事での満足感以前に生活の質に関わります。もし今はあまりお金にこだわりがなくても、社会人になると結婚や育児など様々なライフイベントが発生するため、お金に対しての価値観が変わる可能性が高いです。
将来のことを見越して基準を決めるようにしましょう。
⑤働き方
働き方とは、労働時間、残業時間、休日休暇、在宅勤務の可否、フレックスタイム制度など、仕事をする上での条件やスタイルのことです。広く捉えて、勤務地や転勤の可能性なども基準として見るといいでしょう。
着目ポイントは以下の通りです。
・残業時間はどのくらいか
・年間休日は何日あるか
・リモートワークは可能か
・転勤はあるか
・勤務地は現住所から通えるか
働き方も、待遇や福利厚生と同じように自分の生活に直接影響します。基準を決めておかないと、自分の理想のライフスタイルとはかけ離れたものになってしまう可能性もあるでしょう。
⑥教育体制
教育体制が整っているかどうかも、新卒の社会人にとっては重要なポイントです。教育体制については自分で調べられる範囲が限られるので、採用担当者に質問してみましょう。
着目ポイントは以下の通りです。
・新人研修があるか
・メンター制度があるか
・教育計画が立てられているか
・定期的な面談があるか
・必読書があるか
就活をしていると企業のその他の側面に目が向きがちで、教育体制に注目しない就活生は多いです。しかし、教育体制の整い方次第で自分の成長速度も成長の仕方も変わるため、キャリア形成にも影響することを意識しておきましょう。
⑦社員の定着率
社員の定着度は、新卒・中途に関わらずその企業に入社した人がどの程度企業に定着して勤続しているかという指標です。
以下のポイントに着目しましょう。
・離職率はどのくらいか
・入社3年以内の定着率はどのくらいか
社員の定着率は、業界全体で高い場合などがあるため、一概にその企業に問題があるとは言い切れません。しかしあまりにも離職率が高かったり、入社3年以内の定着率が低い場合には何が原因なのかを探る必要があるでしょう。
面接やESで言及を避けるべき企業選びの基準
ここまで紹介した企業選びの軸は、就活生のみなさんにとってどれも捨てがたく必ず確認して企業選びをしてほしいものばかりです。
しかしその基準の中には、面接やESで言及を避けた方がいい、企業からあまり好まれない基準もあります。
それは待遇・福利厚生、働き方の2つです。
この2つでは仕事への熱意や、企業の志望度が伝わりにくく、条件とか待遇がよければ他の会社でいいと捉えることもできています。
面接では、自分が企業で貢献している姿をイメージさせられるくらいに、熱意を伝えることを意識しましょう。
企業選びの3つのコツ
最後に企業選びの3つのコツを解説します。
「やりたいこと」と「できること」の両軸で進める
ほとんどの就活生は、就活の軸や企業選びの基準以外に「やりたいこと」ベースに企業選びをします。しかし、やりたいことという理想がベースのまま企業選びまたは就活を終えられるのは一部の人だけです。
理想を追っていても内定が取れる確率は低いままで、大半の人は就活が長引いてしまったり、自分にピッタリの企業の内定を取りこぼしてしまう傾向にあります。
だからこそ、理想ベースと同時並行で、現実的にできることベースの企業選びも行いましょう。現実的に自分は何ができるのか、どの企業なら内定が取れるのかということも、ぜひ考えてみてください。
より多くの企業を受ける
現在、日本では多くの企業が採用難に悩まされています。つまり新卒採用は売り手市場。比較的内定が出やすい環境となっています。中には就活を初めてすぐに内定をもらい、1社で就活を終える就活生がいるほどです。
しかし、そんな内定の取りやすい環境だからこそ、沢山の企業を受けて比較検討する企業の母数を増やすことをおすすめします。
例えば、2社を比較検討して選んだ1社と、100社を比較検討して選び抜いた1社とを比較した時、企業に対する思い入れや就職する上での納得感は圧倒的に後者の方が大きいはずです。
この思い入れや納得感の違いが、その企業で辛いことがあっても努力が続けられるかどうかなど、1社目の定着率にも影響する傾向にあります。
業界は広く見てから徐々に絞る
企業選びをする前の段階で、志望業界を絞るかどうかで悩む就活生は多いです。
結論から言うと、沢山の企業との出会いや可能性を潰さないためにも業界を広く見て、企業選びや選考を通じて方向性が定まってきたら、徐々に絞っていくことをおすすめします。
最初から業界を絞ると、範囲外の企業を知ることができないのは勿体無いですし、最悪の場合業界の求める人物像とマッチせず全落ちすることも考えられます。かと言って、業界を広く見続けても全てが中途半端になりかねません。
そこで方向性が定まったら絞っていき、業界に特化した選考対策や自己PRや志望動機のブラッシュアップを行うことで最もいいとこ取りができます。
多数の企業から1番納得して入社できる企業を選ぼう
今回は、企業選びについて解説しました。
企業選びで最も大切なことは自分が1番納得して入社できる企業を見つけることです。
今回の記事で解説した内容を実践して、沢山のみなさんが1番納得して入社できる企業を見つけてください。