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新卒で経理になりたい人は多いのではないでしょうか。
- 転勤や残業がほぼない
- 給料が比較的高い
- 有給がとりやすい
- AIに仕事が奪われにくい
これら経理の魅力を考えると人気があるのも納得です。
しかし、新卒で経理部門に入るのは基本的に難しいと言われています。
そこで今回は新卒で経理になるには何をすればいいのか、新卒から経理になるのが難しいと言われる理由から逆算して解説していきます!
新卒から経理になりたい人、いつか経理になりたいという人はぜひ参考にしてください!
目次
新卒で経理になるのが難しいと言われるワケ
まずはじめに、新卒で経理になるのが難しいと言われる理由を解説します。
定員自体が少なく倍率が高い
1つ目の理由は、経理部門の定員自体が少ないため、採用倍率が高いことです。
経理は、一社あたりの人数が少ない職種であり、従業員1,000人の企業でも10人いない可能性があります。経理は請求業務や支払業務などの事務処理をメインに行うため、売上や利益に直結しないとみなして、人員を最小限で抑えようとする傾向があるからです。
最小限の人数で抑えるということは、それだけ情報処理能力が高い人材ほど経理部門に配属されることを意味します。そのため基本的なPCスキルに加えて、オフィスソフト(ワード、エクセル、パワーポイント)を扱うスキルは必須と言えるでしょう。
そしてオフィスソフトを扱える人の中でも、特に情報処理能力の高い人が経理に配属されます。
そのため、特に従業員数が多い大企業では、新卒から経理になるのはとても難易度が高いです。
実務経験が求められる場合が多い
2つ目の理由は、経理部門では即戦力の人材を求めている場合が多く、経理としての実務経験が求められる傾向があることです。
この傾向は中途採用だけではなく、新卒採用でも同様のため、学生の間に経理の実務経験を積んでいることが好ましいです。しかし長期のインターンシップなどを経験していない限り、この要件を満たすのは非常に難しいと言えるでしょう。
簿記資格が必須の場合が多い
3つ目の理由は、経理への配属希望を出す際に簿記資格が必須の場合が多いことです。
一般的に経理職を目指すには、簿記2級以上の資格を持っていることが望ましいとされています。そのため新卒で経理になるには、学生のうちに簿記2級を取得しておきたいところです。
しかし学生で簿記2級を持っている割合は、全商簿記と日商簿記を合わせても1割弱程度と多くありません。資格の負担が、新卒で経理になる障壁となっています。
簿記とは、企業の活動を記録・計算・整理することで、企業の業績や財政状態を明確にするための技能です。
経理部に配属されるまでのよくあるキャリアパス
このように新卒で経理になるには、高いレベルのスキルや資格、さらには実務経験まで求められます。
学生の間でも早い段階から経理を目指して勉強してきた人を除いて、就活のタイミングで急に経理になりたいと言っても経理としての就職を目指すのは正直難しいです。
そのため経理になる人の多くは、新卒ではなく、異動や転職を通じて経理部門に入るというキャリアが一般的です。ここでは、経理部門へのよくあるキャリアパスを2通り紹介します。
①新卒で他部署に配属後数年で経理部に異動
経理までの最も一般的なキャリアパスは、新卒で他部署に配属され、勤続して数年後に経理部へ異動するケースです。
新卒で直接経理になるのは難しくても、他部署で経理部門に異動する人は珍しくありません。
しかし、やはり経理自体は狭き門のため、以下2つのポイントを押さえて経理部門への異動確率を高めておくのがおすすめです。
ポイント①経理と業務内容が近い部署から異動を狙う
営業や開発など経理とは業務内容が全く異なる職種よりも、事務や総務など業務内容が近い職種で経験を積んだ方が経理に異動しやすく、業務への慣れも早いでしょう。
ポイント②異動願いを出すまでに簿記2級以上を取得する
資格を取得しておくと、異動へのアピールになるとともに万が一異動が叶わず経理部門への転職活動をする場合にも役立ちます。
とはいえ異動できる確証はないため、配属された部署で実績を作ることや、経理部門へ移りたいことをさりげなく伝えたりと、社内でのコミュニケーションも重要です。
②会計事務所や税理士事務所から経理に転職
少し特殊なキャリアパスにはなりますが、会計事務所や税理士事務所から民間企業の経理に転職するケースも考えられます。
会計事務所や税理士事務所では、経理業務の基礎から応用まで幅広い知識と経験を積むことができます。そして会計事務所や税理士事務所は、民間企業の経理部門と同等またはそれ以上に数字に厳しいため、そこでの勤務経験は経理の即戦力を求める民間企業には魅力的に映るでしょう。
ただし同企業内での異動ではなく転職になるため、経理になる以前に転職のハードルを超える必要があります。
新卒で経理を狙う人が学生のうちにやるべきこと
これまで新卒で経理になるのは難しく、多くの人は異動や転職で経理を目指すという経理配属までの実態を解説しました。
しかし、難易度が高いだけで新卒で経理になれる可能性はあります。
ここからは少しでも新卒で経理になる確率を高めるために、学生のうちにやるべきことを詳しく解説します。
簿記の資格勉強
簿記の勉強は必ずしましょう。
特に、日商簿記2級以上の取得は多くの企業が求める条件ですので、新卒で経理を狙う場合には就活開始までに合格しておくことをおすすめします。
また簿記は万が一経理になれなかったとしても、職種に関係なく働く上で役立つ知識となるため、取得しておいて損はありません。
具体的な勉強方法は、教材を用いての独学、通信講座、予備校への通学の3つが考えられます。
独学の場合、日商簿記2級に合格するまでに、あくまで平均ですが250〜350時間の勉強が必要と言われています。
独学で勉強を継続できるか不安な方は、通信講座や予備校での受講も検討しましょう。
会計系のゼミに入る
会計系のゼミに入るのもおすすめです。これは会計系のゼミの有無にもよるため、可能な場合に限ります。
ゼミに参加することで、会計や財務について掘り下げ、理論だけでなく、実務に近い知識やスキルを身につけることができるため、実務経験がない点をカバーできるかもしれません。
さらに、ゼミはその業界のプロとのネットワークを広げる場になる可能性があるためおすすめです。
会計大学院に進学する
会計大学院への進学も一つの手段です。
会計大学院とは、会計学について大学よりも高度な理論と実践的なスキルを学び、公認会計士や税理士などの資格取得に向けた専門教育を受けることができる大学院です。
学位の取得は専門性の高さの証明にもなりますし、学部で就活をする時よりも、高度な専門知識を持った即戦力として評価される可能性は高まります。
しかし新卒で経理になるために絶対に必要な手段ではなく、学費もかかるため万人におすすめはしません。経理や会計の専門性をゼミ以上に深めたり、学部で会計を学べなかった人が専攻を変えて勉強したい場合には選択肢の1つにはなるでしょう。
会計系の長期インターンに参加する
会計系の長期インターンに参加するのもおすすめです。
会計系の長期インターンであれば、会計や請求業務や支払業務などの経理の実務経験を積むことができます。
資格勉強やゼミなどで知識をインプットするだけでなく、実務経験を通じて知識をアウトプットしていくことは非常に重要です。
経理という職種への自分の適性を見極める機会となり、面接の場で経理の実務経験があることをアピールできるのも大きなメリットになるでしょう。
新卒で経理になるための就活のポイント
最後に新卒で経理になるための、就活におけるポイントを2つ解説します!
①職種別採用で経理を狙ってエントリーする
職種別採用で経理を狙ってエントリーしましょう。
職種別採用とは、総合職という大きな括りだけでなく、特定の職種に限定した採用方法です。特にベンチャーや中小企業は職種別採用を行っている企業が多い傾向にあります。
職種別採用で経理を狙ってエントリーすれば、総合職採用で配属ガチャに悩まされることはありません。また経理一本で就活できるため、簿記の資格や会計ゼミ、会計系の長期インターンの経験を直接的なアピールポイントにできるため即戦力としての魅力を伝えることができます。
②面接で経理の適性をアピールする
総合職採用の面接であっても、経理への適性はアピールしましょう。
例えば経理という仕事は、数字を扱い、ミスが許されない細かい作業が求められます。その際に計算を間違えない正確さや、真面目さ、数字を元にした分析力などをエピソードを元に話すことで、経理への性格面、能力面での適性をアピールすることができます。
また、面接では将来あなたがその会社の経理職として働いているイメージを人事の人にもってもらうことが非常に重要になってくるので、どんな人が憧れの企業の経理部で働いていそうかをイメージしながら、自分もそこに近づけるように自己プロデュースしていきましょう。
新卒で経理になるために今すぐ準備をはじめよう
今回は、新卒で経理になるためにやるべきことを解説してきました。
解説した通り、新卒で経理になる難易度は他の職種よりも高い傾向にあります。しかしやるべき勉強、やるべき行動を取ることで経理として就職できる確率をグッと上げることは可能です。
まずは簿記の勉強や会計ゼミから、今すぐ経理になる準備を始めましょう。せ