①SPI対策早押しクイズ
絶対に対策しておきたいSPIの予想問題2000問を収録!
②ES自動作成ツール
質問に答えるだけで、誰でも受かるESが作れます!
③ES自動添削ツール
コピペした文章をAIが添削して、受かる文章に作り直します!
【27卒就活を始めたばかりの人におすすめ】
①AI自己分析ツール
準備不要!たったの3分3ステップで自己分析ができます!
②AI適職診断ツール
あなたにピッタリの職業が知れる診断です!
就活中に「固定残業代あり」や「固定残業制」の求人を見て不安になった経験はありませんか?
企業の求人票を見ていると、給与欄に「固定残業代〇時間分を含む」と書かれていることがあります。この言葉を目にして「もしかしてブラック企業かも」と不安になった方もいるかもしれません。実際、インターネット上では「固定残業はやめとけ」「固定残業代制度の企業は危険」といった声も少なくありません。
ですが、固定残業代制度そのものが違法というわけではなく、正しく運用されている企業も存在します。重要なのは、その企業が制度をどのように使っているかという点です。
この記事では、そもそも固定残業代とはどのような制度なのか、なぜ「やめとけ」と言われるのか、そして就活生がチェックすべきポイントについて丁寧に解説していきます。制度の仕組みを正しく理解することで、就職先を選ぶ判断材料にしていただければと思います。
目次
そもそも固定残業代とは?
固定残業代(みなし残業代)制度の基本
固定残業代とは、あらかじめ一定時間分の残業を想定して、その分の残業代を月給に組み込んで支給する制度のことです。たとえば「月給25万円(固定残業代30時間分を含む)」という記載がある場合、企業は30時間までの残業に対して追加で残業代を支払う必要はありません。言い換えると、「30時間までは残業しても追加の報酬は出ない」仕組みです。
この制度の背景には、企業側のコスト計算のしやすさや、社員への給与の安定支給などがあります。ただし、制度の設計や使い方次第では、労働者にとって不利益となるケースもあるため、理解しておくことが重要です。
実際の残業が0時間でも支払われるのが特徴
固定残業代のもう一つの特徴は、実際に残業をしなかった月であっても、その分の固定残業代が支給されるという点です。これは「見なし残業代」とも呼ばれる所以で、企業は「残業があることを前提」に給与体系を設計しています。
たとえば、残業がゼロでも30時間分の残業代が支払われるので、「働かなくてもその分もらえてラッキー」と思う方もいるかもしれません。しかし、それが常態化している企業では「残業代が支給されているんだから、残業して当然」といった風潮があることもあるため、注意が必要です。
制度自体に問題はない
就活生の中には、「固定残業代って法律的にアウトなのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、固定残業代制度そのものは労働基準法に違反するものではありません。実際に、多くの企業がこの制度を導入しており、厚生労働省のガイドラインに沿って適切に運用されていれば、法的に問題はありません。
そのため、「固定残業=違法」という誤解は避けるべきです。問題は、制度がどのように運用されているか、という点にあります。
だが運用実態に注意が必要
制度そのものが合法であっても、その運用がずさんだったり、労働者にとって不利な形になっている場合があります。たとえば「超過分の残業代が支払われない」「実態としては月に60時間残業しているのに、30時間分しか支払われない」といったケースです。
また、求人票に固定残業代の詳細(時間数や金額)が明記されていない場合もあり、注意が必要です。制度が正しく運用されているかを見極める力が、就活生には求められるのです。
固定残業 やめとけと言われる理由
固定残業代制度は合法である一方で、ネット上では「やめとけ」といったネガティブな意見も多く見られます。それは、制度がブラックな運用をされているケースが少なくないからです。以下では、就活生が特に注意すべきポイントを具体的に紹介します。
① 超過分の残業代が支払われないケースがある
本来、固定残業代制度は「一定時間を超えた分の残業」については、別途残業代を支払う義務があります。しかし、実際には超過分を支払わない企業が存在します。
たとえば、求人票には「固定残業代30時間分含む」と書かれていても、実際の残業が50時間だった場合、残りの20時間分がきちんと支払われなければ違法です。それにもかかわらず、支払われないまま放置されているケースがあるのが現実です。
このような企業では、サービス残業が常態化していたり、働いた分の対価を得られないという不公平な状況に陥る危険性があります。
② 見かけ上の月給が高く、基本給が低く抑えられている
固定残業代を導入している企業の中には、求人票で「月給◯万円」として高めに見せていても、実際には基本給が非常に低く、固定残業代の比率が大きいケースもあります。
たとえば、月給25万円のうち基本給が17万円、残りの8万円が固定残業代という構成だと、ボーナスや昇給が基本給ベースで計算される場合、大きな不利益を被る可能性があります。
給与の見た目だけではなく、「その内訳がどうなっているか」を確認することが非常に大切です。
③ 働けば働くほど損をする仕組みになることも
固定残業代は、残業が少なければ「お得」に見えるかもしれません。しかし、反対に残業が多ければ多いほど、労働者が損をする仕組みになってしまうこともあります。
たとえば、30時間分の固定残業代が支給されていて、実際には毎月45時間働いている場合、追加の15時間分が適正に支払われなければ、15時間分は“タダ働き”ということになります。
また、「どうせ固定残業代がついているんだから、残業しても文句を言えない」といった空気がある職場では、自分の意思とは関係なく長時間働かされる可能性も出てきます。
④ 残業が事実上「前提」とされる企業体質がある
固定残業代制度を導入している企業の中には、そもそも「毎月これくらい残業して当然」と考えているところも存在します。そのような企業では、定時で帰ることが難しく、残業を断りにくい雰囲気があることも。
働き方改革が進められているとはいえ、業界や企業によっては「昔ながらの働き方」が続いている場合もあるため、注意が必要です。とくに、営業やIT業界ではその傾向が強く見られることもあります。
ホワイトな固定残業制の見極めポイント
「固定残業代=ブラック企業」というイメージを持っている就活生は少なくありません。確かに、固定残業代を不適切に運用している企業は存在しますが、すべての企業がそうであるとは限りません。なかには、制度をしっかりとルール通りに運用し、社員の働きやすさを重視しているホワイト企業もあります。
ここでは、そうした“ホワイトな固定残業制”を見極めるためのチェックポイントを紹介します。
① 超過分の残業代がしっかり支払われているか
まず重要なのは、固定時間を超えた分の残業代が支給されているかどうかです。これは企業の求人情報や公式サイト、または説明会・面接などで確認することが可能です。
「超えた分もちゃんと支給します」と明記している企業であれば、法令遵守の意識があると考えられます。逆にそのあたりの情報が曖昧な場合は、慎重になるべきです。
② 基本給と固定残業代の内訳が明示されているか
ホワイト企業では、給与の構成が明確になっており、「基本給◯円+固定残業代◯円(◯時間分)」と詳細に記載されていることが多いです。これにより、月給が見かけ倒しでないことがわかり、就活生にとって安心材料になります。
一方で、合算額だけを提示していて内訳が不明な求人は、注意が必要です。あえて曖昧にしている可能性もあるため、気になる場合は面接などで直接質問するのも一つの手です。
③ 1日平均の残業時間や定着率が確認できるか
残業時間や定着率は、その企業の働き方の実態を映す鏡です。平均残業時間が短く、定着率も高い企業であれば、固定残業代制度がうまく機能していると判断できます。
逆に、平均残業時間が長いにもかかわらず固定残業代の上限が低い、もしくは追加支給がされていないようなケースは、ブラック体質の可能性があるため警戒が必要です。
就活生は、企業の採用サイトだけでなく、口コミサイトやOB・OG訪問などを活用して、実態を多角的に調べておくことが望ましいです。
固定残業代制度の社員にとってのメリット
固定残業代というとネガティブな印象を持ちがちですが、制度そのものには一定のメリットもあります。実際に、きちんと制度が整備され、適正に運用されている企業では、固定残業代が社員の働きやすさや給与面の安定につながっていることもあるのです。
ここでは、固定残業代制度のポジティブな側面についても理解しておきましょう。
① 残業が少ない月でも一定額の残業代を得られる
固定残業代制度の最大のメリットのひとつは、「残業が少ない月でも、一定の手当が支給される」という点です。たとえば、月にほとんど残業をしなくても、30時間分の残業代が支払われる場合、給与がその分高くなります。
これは「会社の業務が落ち着いている時期でも、収入が減らない」という意味で、家計管理をするうえでもありがたいと感じる人は少なくありません。残業が発生しない月が多い職場であれば、むしろ“お得な制度”になるケースもあります。
② モチベーション向上や効率化を促すことも
ある程度残業が前提とされる業務でも、固定残業代制度を導入することで「時間内に仕事を終わらせよう」という意識が高まることもあります。特にホワイトな企業では、「無理な残業を減らし、生産性を上げて定時退社を目指す」文化が育っている場合があります。
また、固定残業代が給与に含まれていることで、「残業しないと給料が下がる」といった不安を抱えずに働けるため、精神的にも安定しやすいという声もあります。
③ 給与が安定しやすく、家計の計画が立てやすい
特に新卒で一人暮らしを始める場合や、家賃や生活費の支払いに不安がある場合、固定残業代込みの給与は安定感をもたらしてくれます。月ごとの収入が大きく変動することが少ないため、貯金や生活設計がしやすいというメリットがあります。
もちろん、その安定が長時間労働の温床となってしまっては本末転倒ですが、適切に運用されている職場であれば、むしろ生活のしやすさに寄与する制度となるでしょう。
ホワイト企業を見極めるための3つの視点
固定残業代制度の有無に関わらず、就活生にとって最も重要なのは「安心して長く働ける会社かどうか」です。ブラック企業に入ってしまえば、どんなに初任給が高くても心身の健康を損なうリスクがあります。一方で、固定残業代を導入していても、制度を適正に運用し、社員を大切にする企業も多く存在します。
そこでここでは、企業の“ホワイト度”を見極めるための3つの視点を紹介します。
① 企業の成長性・安定性
まずチェックすべきは、企業の事業内容や市場におけるポジションです。長期的に成長が見込める業界か、安定した収益基盤を持っているかといった点は、社員の待遇や働きやすさにも直結します。
また、上場企業や大手企業でなくても、地域密着型で安定した業績を誇る中小企業や、独自の強みを持つベンチャー企業も存在します。会社のビジョンや事業内容を理解し、共感できるかどうかも重要な要素です。
就活サイトだけでなく、企業のIR資料(上場企業の場合)や代表メッセージ、サービスページなども確認してみましょう。
② 働き方改革や福利厚生の内容
最近では、働き方改革やダイバーシティ推進を進めている企業が増えています。リモートワーク制度の導入、フレックスタイム制、時短勤務制度、産休・育休の取得実績などを確認することで、その企業の働きやすさや社員への配慮が見えてきます。
さらに、福利厚生が充実している企業は、社員をコストではなく「資産」として大切にしている証拠です。社宅制度や資格取得支援、健康診断、メンタルヘルスサポートなどがあるかどうかも確認するとよいでしょう。
③ 評判や口コミ、OB訪問などから実態を探る
企業のリアルな姿を知るために欠かせないのが、第三者の声です。就活サイトの口コミ情報や、実際に働いている先輩へのOB・OG訪問は、求人票には載っていない内部事情を知るチャンスです。
たとえば「面接での対応が丁寧だった」「質問にしっかり答えてくれた」といった印象も、その企業の社風を知る手がかりになります。逆に、「残業が多い」「上司に相談しにくい」などの声が多い場合は、固定残業代制度に限らず労働環境に問題がある可能性もあります。
就活生が固定残業代制度をチェックする方法
固定残業代制度が導入されている企業を見たとき、「この会社は大丈夫だろうか?」と不安に感じるのは自然なことです。ですが、ポイントを押さえて確認すれば、ブラックな企業を避けることは可能です。
ここでは、就活生が求人票や面接時にどのように固定残業代制度の実態をチェックすればよいかを解説します。
求人票・募集要項に注目する
・基本給と固定残業代が明記されているか
まず確認すべきは、給与の内訳がはっきり示されているかどうかです。たとえば「月給25万円(基本給18万円+固定残業代7万円/30時間分)」といったように、具体的な金額と時間数が記載されていれば安心材料になります。
逆に、「月給25万円(固定残業代含む)」などのように曖昧な表現になっている場合は、内訳を伏せている可能性があり、注意が必要です。情報が不明確な場合は、企業に問い合わせて確認しても問題ありません。
・固定残業時間と超過時の取り扱いが書かれているか
次に注目すべきは、「固定残業時間の上限」と「超過した場合の対応」が明記されているかです。制度としては、固定時間を超えた分については追加で残業代を支払う必要があります。そのルールが求人票や募集要項にしっかり書かれていれば、法令を守る姿勢があると考えられます。
たとえば、「固定残業代30時間分を含む/超過分は別途支給」といった記載があれば安心できます。
面接で残業の実態について聞いてみる
・実際の月平均残業時間は?
面接では、実際の働き方について具体的に聞いてみることが重要です。中でも「月平均の残業時間」は、業務量や職場の雰囲気を把握する上で大きなヒントになります。
「固定残業代は30時間分とのことですが、実際はどれくらい残業されていますか?」といった質問をすれば、企業側の実態を知るきっかけになります。
・固定残業時間を超えた場合の対応は?
制度が正しく運用されているかを確かめるために、「もし固定残業時間を超えたら、追加で残業代は支払われますか?」と聞いてみるのもよいでしょう。法的には支払う義務がありますが、その回答から企業の誠実さを読み取ることができます。
万が一、「固定時間以上の残業はあまり想定していないので…」など曖昧な返答で済まされるようであれば、運用に不安が残る企業かもしれません。
・入社後の働き方や評価制度についても確認を
さらに、入社後の働き方に関する質問もしておきましょう。「成果主義ですか?」「働き方に対する評価制度はどうなっていますか?」といった質問を通じて、残業の有無や働き方に対する社内の価値観を知ることができます。
面接は企業から評価される場でもありますが、同時に就活生が企業を見極めるための貴重な機会でもあります。不安な点は遠慮せずに質問し、納得のいく形で就職先を選びましょう。
まとめ
固定残業代制度について、最初は「なんだか怪しい」「ブラック企業の匂いがする」と感じた方も多いかもしれません。しかし、制度そのものは違法ではなく、運用次第で労働者にもメリットをもたらすものです。
問題なのは、制度の仕組みを悪用して、長時間労働を強いたり、超過分の残業代を払わなかったりする企業が存在することです。そうした実態を見抜くためには、求人票や面接での質問、口コミサイトやOB・OG訪問など、あらゆる手段を駆使して企業研究を深めることが大切です。
「固定残業=やめとけ」と決めつけるのではなく、その企業がきちんと制度を運用しているか、働く側のことをきちんと考えているかを見極める目を持ちましょう。
就職活動は、人生の大きな転機となる選択です。制度の見かけや印象に左右されず、情報をもとに冷静な判断ができるよう、自分の目と耳で確かめていく姿勢が、満足度の高い就職先選びにつながります。